こだわりの仕上げ

<壁編>

 「あれっ、なんでお隣はきれいなの?」

せっかく新築で、とってもお洒落にしたのに数年で汚れてしまっては
ショックです。

工事完成後にお客様の家に庭木の消毒などにお伺いしたときに
壁などが、汚れていると、私もとっても気まずい思いをしてしまいます。

そんなところから、こだわりの仕上げのいくつかを考えるようになりました。

よく普通の会社が塗っている施工方法をみていますと、
数年で、みずあかがたれてきてしまい、よごれてしまうので、
私は、まず、塗る材料を、高耐久のOO樹脂のものを使います。
これだけでも、お隣の家とは、格段に汚れ方がちがいます。

そして、どうしてみずあかが垂れるのか、どうしたらたれないのかを考えながら 下地、仕上げをしていきます。
具体的には、テンバの勾配を後ろ向きにしたり、みずあかのたれるもとになる
でっぱりをなるべくつくらないようにしたり・・

ここまでで、ほとんどよごれないのですが、さらに
テンバにレンガを積む場合、そのメチ部分からのモルタル成分の分解から
数年後、タラ~っとたれてくるのをふせぐために、
OOをぬります。

こてのぬる厚さ、パターンもお客様のイメージによって変えています。

モダン住宅に輸入風のこてこてではおかしいですよね。
モダン住宅の場合は、
コテムラを薄く、ほとんどフラットにみせるために、うすく塗ります。
ただ、そのまま薄くぬると、下地の透けてしまう部分があるために、
薄く2回ぬります。
角は面をとって塗っていきます。

輸入住宅風のややコテコテの場合は、
塗り材をそのままぬると、とても安っぽくなってしまいます。
骨材をある分量まぜて、塗り、その日の気温、日当たり具合、風などから
乾く具合をみて、パターンをつけていきます。
その辺は、経験ですので、簡単そうにみえて一番むずかしいところですね。

ざらっとした感じがいいか、ややフラットか、見本をコンパネに塗って
お客様に見ていただいて、それから決定して塗っています。

壁などの色きめで一番むずかしいのは、
図面では、イメージがわきにくいところです。

1/100の図面ではフーンといった壁でも、
できてみるとびっくり、とっても圧迫感のある壁なんてことも・・・

ですので、下地のブロックを積み、下地のモルタルを塗り、
それから、色を決めて、材料を発注します。

先に全部決めてしまえば、作業もどんどん進み、儲かるかもしれませんが、
出来上がってから
「どうもイメージがちがうな~」では
私はとっても心が痛く、ショックを受けてしまいます。

ですので、こうした方法をとっています。

その、下地の状態で数日おいて、雨、風にあてることが、
垂れるものは先に全部たれさせておくといった意味でも、
いいほうにいっているような気がします。

このまま、語らせるとページが10mくらいになってしまうので(笑)
今日はこのあたりでおしまいにします。